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病気・からだ
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21日前
20年以上前に吐いた経験がフラッシュバックする。検討できる治療法は?
フラッシュバックするのは、2歳のときの家族での外食の場面です。元々少食かつ偏食だったのですが、この日は出てきた食事が好みの味で、珍しく完食しました。しかし、食後のデザートは品名を聞いて「嫌いな食材が入っている」と察して手をつけませんでした。 家族のうち両親2人は、自身がその食材が嫌いだということを知っていたので食べさせようとはしませんでしたが、2人が席を立っている間に、私の食の好みを知らない(同居していない)祖母が「デザートも食べようね」と言ってスプーンに取り、私の口まで運んできました。 自身は元々初語が遅かったのと、同居していない人に対しては家族であっても人見知りをしていた(未だにその傾向がある)ので、「嫌いだけど伝え方がわからない」「距離感が近くない人の前でワガママは言えない」と思い、無理して口に入れてしまいました。 そこで突発的に全て戻してしまい、自身は声を上げて大泣きしました。テーブルの面の8〜9割が汚れてしまったのを、慌てて祖母が拭き、座席に戻ってきた両親は呆然とした直後、父は店員さんに謝りに行き、母は私を抱えて洗面台に行って汚れた服ごと洗いました。 そのときに鏡に映っていた自身の泣き顔と声は強烈に記憶に残っています。 その数年後に祖母は他界しており、レストランも閉店しているのですが、今では家族で集まると「笑い話」「思い出話」として語られることがあります。 もちろん20年以上前の話ですし、未だにフラッシュバックするなど考えられないとは思うので仕方がないのですが、複雑な思いです。 話題になるたびに「あのときはすごく苦しい思いをしたし、今でも思い出すことがあるから、あまり話さないでほしい」と伝えるのですが、両親はあまり細かいことを気にしない性格なので、数ヶ月後には忘れてまた同じ話をしてきます。時には「亡くなった人のことを悪く言うなんてひどいね」「数少ない思い出がそんな印象だなんて、おばあちゃんが悲しんで泣いてるよ」などと、私が祖母のことを責めているかのような返答をされることもあります。 そもそも今回の事例は、孫の食の好みを知らなかった祖母が悪いのではないと思います。どちらかといえば、こんなにデリケートな感覚を持った2歳児のほうが珍しいので、大人が困惑していたのも納得できるのですが、それが両親には伝わらないようです。 社会人になった今は、会食イベントへの参加や、店員さんとの会話を楽しむ飲食店への訪問をしたいと思う一方で、食事前になると不安からくる腹痛や吐き気を覚えてしまいます。 「出てきた料理が苦手な味付けだったら吐いてしまうかもしれない」「思ったより量が多かったりサービスされたりして、満腹で気持ち悪くなったらどうしよう」などと考え、余計に具合が悪くなるループの状態です。 あまり良くないとは分かっているのですが、会食序盤にハイペースでお酒を飲んで体の感覚を鈍らせたり、「お酒が好きだから食べ物は要りません」と断ったりしています。 実はこのような症状は、小〜中学生のときが1番酷く、自宅で出される食事をひと口も食べられず、頻繁に風邪をひいたり、免疫が弱い人特有の病気になったりしていたのですが、この時は、食事に対して不安になる原因がわかっていませんでした。 ただし成人後に偶然、当時のレストランの跡地近くが通院先となり、近くの道を繰り返し通るうちに、「もしかしてあの時の経験が食事のときの不安に影響し続けていたのかもしれない」と気づきました。 それ以来、食事のタイミングに関係なく当時のことがフラッシュバックするようになり、「誰かが突然吐くかもしれない」と考えて満員電車に乗れないなど、食事への不安とは関係のない場面まで脳内で結びつけるようになってしまっています。 このように、幼少期の経験が大人になっても強い不安に影響している場合、治療の選択肢としてはどういった方法が検討できるでしょうか。 目標は、初対面の人とのお酒なしの会食を楽にできるようになり、新しい友人を作ることです。 よろしくお願いいたします ※最近、「会食恐怖症」という言葉を知って複数の当事者の会に何度か参加するなどの行動もしているのですが、他の参加者の方よりも自分の症状が軽いことが多く、あまり馴染めていません。むしろ「原因がわかっているし、寛解に近いのではないか」「不安を感じつつも食事の予約を断っているわけではないのだから大丈夫ですよ」などと言われて孤立してしまいました。 一方で、1番よく食事に行く友人からは「SNSでよく見る会食恐怖症って、ただ不安ってだけで精神科に通ったりして恵まれてるよね。大人なんだから、自分のご機嫌は自分で取らなくちゃいけないのに」といった発言を聞き、症状のカミングアウトができなくなりました。周囲の人への症状の伝え方などもアドバイスをいただけると嬉しいです。
ストレストラウマ身体症状摂食障害コンプレックス妄想強迫観念不安
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専門家プロフィール
佐藤 真紀 さんの専門回答
21日前
2歳のときの外食で、苦手な食材を無理に口に入れてしまい、吐いて泣いた経験が強く心に残っている。
#身体症状 #不安 #摂食障害 #強迫観念 #妄想 #トラウマ #ストレス #コンプレックス
タビューさん、こんにちは。 カウンセラー、公認心理師、精神保健福祉士の佐藤真紀と申します。 よろしくお願いします。 投稿を読ませていただきました。 幼い頃の体験と、そこから長く続いている不安について、丁寧に書いてくださってありがとうございます。 言葉にするまでに、いろいろな迷いや辛さがあったのだろうと思います。
[今回の悩み]
2歳のときの外食で、苦手な食材を無理に口に入れてしまい、吐いて泣いた経験が強く心に残っている。 家族にとっては今では笑い話でも、自分にとっては鮮明で苦しい記憶のまま。 その後も、食事の場面で不安や体調不良が続き、大人になった今も、会食前の腹痛・吐き気や、満員電車での不安につながっている。 原因を理解しようとして当事者会にも参加したが馴染めず、 家族に話しても理解されず、友人にも気軽に話せない状況。 「幼い頃の体験が大人になっても続く不安に影響している場合、どんな方法があるのか」 「周囲にどう伝えたら良いのか」を知りたい、という気持ちがある。
[悩みの原因・分析]
幼い頃の体験は、言葉で整理できないまま「身体の記憶」として残ることがあるんです。 とくに、拒否できない状況で無理に飲み込む・吐く・泣くという出来事は、 恐怖や不快の感覚がそのまま結びつきやすい場面でもあります。 大人になってから似た状況(味・匂い・量・人の視線・予想できない変化等)があると、 当時の反応が「防御として」出てくることがあります。 これは性格の問題ではなく、心と身体が自分を守るために反応している状態です。 また、家族や周囲に理解されなかった経験が繰り返されると、 不安をひとりで抱える時間が増え、負担が大きくなることもあります。
[やってみましょう!]
幼少期の体験が長く影響するケースでは、 トラウマを専門に扱う精神科医やカウンセラーに相談することで、 負担が少しずつ軽くなることがあります。 治療内容の細かい説明はここでは省きますが、 「そのときの記憶が今の反応につながっている理由」や、 「不安が出ても安全に対処できる方法」を一緒に整理していくイメージです。 また、食事の場面に向けての準備として、 ・食べる量を自分で決められる環境を選ぶ ・小さく“安心できるパターン”を積み重ねる ・事前に不安ポイントを整理しておく など、こうした取り組みでも負担が和らぐことがあります。
幼い頃の体験から続いている不安は、 ひとりで抱え続けようとすると、負荷が大きくなりやすいものです。 カウンセリングでは、 ・なぜ今の反応が起きているのかを一緒に整理できる ・過去の体験と現在の不安との結びつきを緩めていける ・食事や会食に向けた自分なりの安全な方法を探していける ・家族や周囲への伝え方を、一緒に考えていける などのサポートが期待できます。 マインドカフェのオンラインカウンセリングは、 外出が負担になる時期でも自分のペースで利用できるため、 食事の場面が不安になりやすい方にも取り入れやすいかと思います。 タビューさんの目指したい「お酒に頼らず、安心して会食できる自分」に向けて、 少しずつ歩みを進めていけるよう、サポートを活用していただけると嬉しいです。
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タビュー (投稿者)
21日前
@佐藤真紀 先生 数ある質問の中から私の悩み相談を選んでいただき、また、長文を迅速に読んで回答くださり、ありがとうございます "当時の反応が「防御として」出てくる" と返信いただきましたが、自身の体調不良の感覚を示す表現として非常に納得がいきました また、対処法として提案いただいた、「不安ポイントの整理」はいつでもどこでも出来そうだったので、時間が空いたときにチャレンジしてみようと考えています 実は現在、心療内科(5軒目)に通っているのですが、ライフスタイルの変化や参加プログラムの終了に伴い、新たな相談場所・治療方法を検討しているところです(治療内容は会食のことだけではありません)。現在の主治医に相談した上で許可が取れましたら、マインドカフェでのカウンセリングを予約したく考えております 本日はありがとうございました。引き続き、よろしくお願いいたします