喧嘩してイライラした時などに自分を殴ってしまうのがやめられず、いつも後悔してしまうという、みゆみゆさん。できることならやめたいし、どうしてこうなってしまうのだろうという辛い心境を投稿してくださいました。

イライラした時に自分を殴ってしまうという衝動的な行動が抑えられない。自分を傷つける行為ですので、一種の自傷行為とも言えます。イライラやむしゃくしゃした気持ちをコントロールする方法がなく、どうしても行動に出てしまうのですね。原因や対処法について、考えてみたいと思います。

アンガーコントロールでよく言われているのが、怒りやイライラする気持ちは二次感情、というものです。その背景には悲しさや寂しさ、切なさなど、色々な感情が隠れています。喧嘩した時にうまく自分の言葉で気持ちを伝えられていないために、それがイライラの素になって行動として現れている可能性があります。少し落ち着いてからでも、相手に言葉で気持ちを伝えられると良いですね。言葉で伝えるのが上手になると、衝動的な行動も制御できてくるかもしれません。イライラする気持ちが出てくるのは自然なことでもあるので、無理に止めようとしてもストレスがかかってしまいます。大切なのは自分を傷つけないような他の方法で発散するということです。言葉で表現できるようになればそれは素敵なことですし、どうしてもむしゃくしゃして何かに当たらずにはいられないようであれば新聞紙を丸めたものや柔らかいボール、クッション等を用意しておいて、誰もいない安全な場所で投げつける等の行為に置き換えてみるというのも一つの方法です。紙をびりびり破くというのでも良いかと思います。何かそのむしゃくしゃを抑えられる別の方法が見つかると良いですね。 また、そういった衝動的な行為が始まったのがいつ位かというのも気になります。今みゆみゆさんがいくつ位のご年齢の方なのかは投稿からは分かりませんが、幼少期～学生時代はどうだったでしょうか。もし昔から衝動性を抑えられない時があったり、感情のコントロールが難しい時があったりした場合には、何らかの発達的な特性が背景にあるのかもしれません。ASD等の発達的な特性があると、周囲とのコミュニケーションがうまくいかなかったり、特定の刺激に敏感で不快を感じやすかったりするために、自傷行動を引き起こすことがあります。投稿内容だけでは分からない部分も多く、あくまでも一つの可能性として捉えて頂きたいのですが、もし思い当たる部分があるようでしたら、専門外来で相談してみるというのも良いかもしれません。 衝動的な行動が頻繁に起こったり、それによって日常生活や周囲の人とのコミュニケーションに支障が生じるようであれば、病院で相談することにより症状を軽減できる場合もあります。衝動性というのは自分の気持ち次第でどうにかなるというものでもなく、行き過ぎた場合には脳内の神経伝達物質や前頭葉の機能にはたらきかけるお薬を使うことで、情緒を安定させる効果があります。そちらも合わせて検討してみてくださいね。

自傷行動が出てくるのは家族や恋人と喧嘩した時とのことですので、そういった身近な人達との関係性やコミュニケーションの取り方について、振り返って相談してみてみたいということであれば、カウンセリングも役に立ちます。じっくりお話をしながら自分の気持ちを見つめ直していくことで、衝動的な行動の背景にある本来伝えたい言葉を見つけていくこともできます。もし良かったら、カウンセリングの利用もご検討くださいね。 1人でのんびりと過ごし、気分転換する時間も大切にしてください。みゆみゆさんが少しでも心穏やかな毎日を送れますように、お祈りしております。