シェイクスピアさんは、眠れない夜や悪夢から始まる朝、そして理由もなく続く疲労感や沈んだ気持ちに日々苦しんでおられるのですね。 さらに、いつ爆発してもおかしくないほどの希死念慮を抱えながらも、「ただ生きているだけの日々」が1年半も続いている。 その長さにも、これが普通なのかも分からないまま、ただ「楽になりたい」「人並みに生きたい」と願っておられるのですね。

お話の中から感じるのは、長期間にわたる深い心の疲労です。 眠れない、体が重い、感情が平坦になってしまう。 これらは、うつ状態や強いストレス反応の中で心と体が休もうとしているときに起こりやすいサインかと思われます。 そして、「何もしていない自分」への罪悪感や、「人並みに」という思いが強くなるほど、心がさらに苦しくなることがあります。 それは、怠けているわけでも、弱いわけでもなく、シェイクスピアさんがもう精一杯頑張りすぎてきたからこその反応なのだと思います。

今のシェイクスピアさんに必要なのは、何かを頑張ることではなく、安全に休むことです。 心のエネルギーが限界を超えたとき、人は無理に頑張るほど消耗してしまいます。 もし可能であれば、心療内科や精神科にもう一度相談してみてください。 「希死念慮が続いている」「眠れない」「体が重い」と正直に伝えることで、薬の調整や環境の整え方を一緒に考えてもらえるのではないでしょうか。 また、カウンセリングの中では「人並みでなくても大丈夫」という視点を少しずつ取り戻すことができます。 夜が長く、眠れない時間が続くときは、「眠ろう」と頑張らずに、ゆっくりと呼吸をして、その呼吸だけに意識を向けてみてください。 「吸う」よりも「吐く」をゆっくり長く。 心の緊張が少しずつほどけていく感覚を確かめるように、です。 眠れなくても、それは体が「守ろう」としている時間です。 焦らないでほしいです。

マインドカフェのカウンセリングでは、「どう生きたらいいのか分からない」という状況の中で、まず「今のあなたを保つための小さな支え」を一緒に探していきます。 たとえば、「今日を何とか過ごせた」ことを、一緒に確認すること。 「呼吸できている」「ここに書けた」 例えば、そんな事実を見つめることから、少しずつ心の輪郭を取り戻すお手伝いができると思います。 人並みという曖昧な基準の中で苦しんできたシェイクスピアさんに、「いまのままでも生きていていい」と伝えたいということです。 朝が来て、昼が来て、夜が来る。 それだけでも、シェイクスピアさんはちゃんと生きてきました。 どうか、その事実を、ほんの少しでも受け取ってあげて欲しいと思っています。