以前お付き合いしていた方は割と難しい要求が多く、脅しのようなものもあって、社会不適合かもさんはなんとか合わせて付き合うようにしていたのですね。その結果言いなりのような関係性に陥ってしまい、大変な思いをされたようです。それ以降の記憶が曖昧で、フラッシュバックや、幽体離脱のような感覚があり、病気なのかどうか、どうしたら良いのかというお悩みを投稿してくださいました。

お付き合いされていた方とは最初はうまくいっていたものの、価値観の違いを感じるようになってから状況が変わってきてしまったのですね。きっとお相手の方も関係性の変化を感じ、不安になったのでしょう。要求を受け入れてもらうことで愛情を確認し、相手をコントロールすることでしか安心感を得ることができなかったのかもしれません。社会不適合かもさんは振り回されて、自分の気持ちや考えすら分からないような状態になってしまったのだと考えられます。

よく配偶者間でDVを受けている方が、「自分に悪い所があるから」「相手は悪くない」という発言を大真面目にしていることがあって、周囲が驚くことがあります。客観的に見たらなんでそんなことを言うんだろうと思ってしまうのですが、これは日々自分の考えを否定され、相手に合わせる日々の中で、思考能力が奪われ洗脳されてしまったような状態になっているのですね。本人は心からそう思っていますので、そこから抜け出すのはなかなか難しく、同じことが繰り返されてしまいます。 もしかしたら社会不適合かもさんもお付き合いしていた当時、日常的に相手に脅され振り回される環境にあって、同じように思考能力を奪われたような状態になっていたのかもしれません。結果として関係が終わりを迎えた後も、自分自身がどこにいるのか分からないような、ふわふわとした感覚を持ち続けているという可能性もあります。 また、疲労が蓄積していてうつっぽくなっていたり、PTSD症状の一環として離人感というのが出ることもあります。離人感というのは自分の周りにもやがかかったような、離れた所から俯瞰して自分を眺めているような、そんな感覚です。更に、虐待等の強いストレスを受けた時に、自分の心を守る手段として解離症状が出現する時もあります。解離性同一性障害、いわゆる多重人格というのを聞いたことがあるかと思いますが、これも解離症状の一種です。命を脅かされるような危険な状況に陥った時に生き延びる術として、解離が引き起こされる場合があります。 色々な可能性が考えられますが、社会不適合かもさんの今の状態は決して本人の気にし過ぎとか被害妄想とかいうことではないと思います。それぞれにやはり原因があって、きちんと対処することで徐々に自分自身の感覚を取り戻していけるはずです。気になる症状が長く続き、日常生活にも支障が出るようでしたら、早めに病院を受診されてみても良いかもしれません。

カウンセリングでは、当時の辛い気持ちにしっかりと向き合ったり、自分自身の性格を改めて振り返ってみたりすることで、足元の不安定な状態を立て直していくことができます。記憶の抜け落ちや解離症状があったり、深刻なうつ症状があったりする場合にはやはり医療機関での相談が必要になってきますが、合わせてじっくりと症状の改善に取り組んでいきたいという場合には是非カウンセリングの利用もご検討ください。 社会不適合かもさんの不安が軽減し、穏やかな気持ちで毎日を送っていくことができますように、願っています。