俺にはふたつの障害がある
ひとつがADHD。もうひとつがアスペルガーだ。
俺は子供の頃からトラブルが多く、親からよく怒られていた。
多かったのはADHDによるケアレスミスやワーキングメモリ(短期記憶)の欠如によるミス、アスペルガーによる感情の抑制ミスだ。
それらがあったから、俺は「普通の人間」になりたいという夢と、「普通の人間」という言葉への恐怖を抱いていた。
だが、ココ最近、この障害に救われていた。
それが、小説の執筆活動だ。
俺は昔から本を読むのが好きで、文を書くのも好きだった。調べてみると、ADHDの発想力や集中力、アスペルガーの記憶力が有用に働いたようだ。
その力を使い、うちの学校の文芸コンクールに三国志の推しの武将を題材にした小説を書いて応募した。結果は優秀賞だった。
最優秀賞には届かなかったが、これだけでも大きな一歩だった。
この時俺は初めて、障害を持っていることを誇りに思った。
今は己の障害を活かし、障害を持つ子供たちが不思議な館で宝探しをして成長するという内容の小説を書いている。
同じ障害を持っている人にぜひ伝えたい。
「普通の人間に」囚われる必要は無い。生きづらさは己の武器になる。