お話の詳細
病気・からだ
コーヒー豆_レベル._アイコン.にゃども25
1ヶ月前
認知の歪みは治せますか?
私は小学生の頃から原因の分からない体調不良と精神的不調を抱えています。11歳頃から現在(25歳)まで、ずっと睡眠障害のような、自律神経失調症のような、適応障害のような状態です。 【主な症状】 体が重い、寝ても疲れが取れない、あまり眠れない、ぼんやりとした頭痛、めまい、立ちくらみ、胸の辺りの不快感、肩こり、目の疲れ、肋間神経痛、頻繁にしゃっくりが出る、生理痛が重い、気分が安定しない、気分が急に落ち込む、昼間に眠くなる 「ような」と付けたのは、自分自身よく分からないからです。長く同じ状態でいる為か「元気」というものが分からなくなっていますし、体調不良のせいで精神的な不調が起こるのか、精神的な不調のせいで体調不良が起こるのか、よく分かりません。メンタルとフィジカルの繋がりが強く、どちらかに負荷がかかるともう一方も影響を受けてしまうということだけは分かっています。また、客観的に見てもストレスの大きい環境(しつこく嫌がらせをしてくる人がいる、学級崩壊1歩手前の騒がしいクラスで勉強しなければならない など) に置かれてひたすら耐えるということが多かったため、「環境的ストレス、精神の不調、体調不良」の3つが絡まりあって、ほどけなくなってしまっているという感じです。 最近になって「認知の歪み」というものを知り、体調や精神の状態が悪くなる原因の1つにこれがあるのではないか?これを直せたらストレスを溜めずに済むのではないか?と考えました。実際、私は昔からかなりネガティブ思考です。「認知の歪み」と調べて出てくる10種の思考パターンはほとんど全部自分が普段陥りがちなものでした。しかし、自覚しても思考の癖は全く直せません。つい悲観的に物事を捉えてしまったり、過度に自分や他人を責めるような考えをしてしまったりします。自覚してしまったが為に、理想と現実のギャップが分かってむしろ苦しくなることも多いです。 もう少し気楽に、フラットに、合理的に物事を受け止められるようになりたいのですが、どうすれば良いでしょうか?心療内科や精神科に通ったり、カウンセリングを受けるべきでしょうか?
認知の歪み体調不良不安ストレスへの対処
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専門家プロフィール
内田 朋加 さんの専門回答
1ヶ月前
認知の歪みに気づけたことがまず第一歩
#認知行動療法 #CBT #認知
にゃども25さん、初めまして。 臨床心理士・公認心理師の内田と申します。 長い期間に渡って体調と精神面での不調を感じられてきたとのこと、もはや慢性化してしまっているようでおつらいですよね。 認知の歪みを直せたらとのお悩みについて、アドバイスさせていだだきます。
[今回の悩み]
にゃども25さんは現在25歳で、小学校高学年の11歳のころから体調・精神両面での不調を感じられてきたのですね。 具体的には、身体が重く、寝ても疲れがとれない、あまり眠れない、ぼんやりとした頭痛、めまい、立ちくらみ、胸部の不快感、肩こり、目の疲れ、肋間神経痛、頻繁なしゃっくり、重い生理痛、気分の不安定さ、急な気分の落ち込み、日中の眠気など、多岐にわたる症状に苦しまれてきたようです。 これだけさまざまな不調を抱えていらっしゃると、ご自分でも精神的な不調のせいで体調を崩しているのか、もしくはその逆に体調が悪いから精神面にも影響が出ているのかわからなくなってしまいますよね。 ただ、どちらも相互に影響し合うものなので、どちらかに負荷がかかるともう一方にも影響が及んでしまう、というように理解されているとのこと。 また、にゃども25さんがいらっしゃる環境はストレスがかかりやすい状況のようなので、そのことも絡み合って不調状態から抜け出せなくなってしまっているようです。 ご自分でも、そんな状態から抜け出したいと思われてきたからでしょうか、最近「認知の歪み」という概念に出逢われたとのこと。 そして、それを直せたら、長年抱えていらっしゃった不調が軽減するのではないかと考えられているのですね。 実際にゃども25さんはかなりのネガティブ思考だと自覚されており、調べると出てくる10種の思考パターンはほとんどご自身が陥りがちなものだったとのこと。 しかし、ご自身にそうした思考の癖があることを自覚できても、それをどう直したらいいのかわからないし、むしろ自覚したことで苦しくなってしまうことも出てきたのですね。 こうした認知の歪み、ネガティブ思考をなくし、もう少し楽に物事を受け止められるようになれたらと思われているとのこと。 そのためにどうしたらいいかというお悩みですね。
[悩みの原因・分析]
11歳というと子どもから大人に向けて心身ともに大きく変化する時期だったのではないかと推測します。 そしてその頃から現在に至るまで、睡眠、体調、精神面と、多岐にわたって不調を抱えてこられたとのこと、ご自身でもなにが「元気」という状態なのかわからなくなってしまうくらい、お困りのようです。 にゃども25さんも書かれていらっしゃるように、心と身体は切り離せるものではなく、互いに影響を及ぼし合っているので、どちらか一方がもう一方の原因と単純に判断できるものではありません。 肩こりや目の疲れ、重い生理痛などはもしかすると血流の悪さが一因となっている可能性もあります。 そして血流の悪さにはストレスによる血管収縮が影響している可能性もあるため、やはり相互に心と身体は関係していますよね。 今回にゃども25さんは「認知の歪み」に着目され、それを直すことでお困りの症状をいくらか改善できるのではないかと考えられたとのこと。 ご自身にそうした認知の歪みがあるということに気づけたことがまずとても素晴らしいことだと思います。 しかし、自分にそうした癖があるとわかったからといって急に直せるものではないですよね。 悲観的に物事を捉えてしまったり、過度に自分や他人を責めるような考えをしてしまっているということに気づけたことがまずは大きな一歩ですので、ここからどうしていけたらそのような考え方を変えていけるのか、以下に書かせていただきますね。
[やってみましょう!]
「認知の歪み」という表現は、心理療法の中でも特に認知行動療法(CBT)でよく用いられるものです。 認知行動療法は、もちろんできれば専門家と一緒に取り組むことで効率よくより具体的に取り組むことができますが、最近ではスマホのアプリや一般の方向けの本でも扱われていて、ご自分でも取り組むことができる心理療法です。 具体的にはそうした書籍に当たっていただくとよりわかりやすいかと思いますが、こちらにもいくらかその方法を書かせていただきますね。 まず、人の認知は勝手に生じているのではなく、その人か置かれている状況から何かしらの影響を受けることで生じています。 例えば、「今日もツイてないな」と感じられたとき、その感覚には必ず何かしらのきっかけがあるはずです。 人によっては、それはお天気かもしれませんし、授業中に苦手な先生から当てられた、電車が目の前で行ってしまったなど、要因はさまざまです。 まずはご自分がどんな状況でどんなことを思ったか、つまりどんな認知や身体の反応が生じたのかを書き出してみましょう。 そのように、まずはご自分が普段どんな状況で、どんな思考・認知パターン、そしてそれに伴う身体反応を繰り返しているのかということを、客観的なデータのような形で集積します。 紙やアプリなどに書き出してデータ化することで、ご自分についていくらか客観的に捉えることができるようになり、その時点でご自身の過剰な思い込みや反応に気づけることも少なくありません。 そして、集積されたデータから、ご自分の陥りやすい思考のパターンや苦手な状況などが見えてきたら、それについて認知再構成法と呼ばれる技法を用います。 例えば、先ほどの「苦手な先生から当てられたからツイていない」と感じたという事象に対しては、「一日のほんの一部の出来事を切り取っただけで”今日もツイていない”というのは大げさでないか」とか「授業で学生を当てるのは先生にとって当然の行為であって、別に先生に悪意はない、ただ自分が苦手なだけだ」など、それまでとは違った捉え方を試みてみるのです。 また、最近ではchatGPTもかなり使い勝手良くこうした取り組みに応えてくれます。 もちろん理想は心療内科などで専門家の下に取り組むのが安心、安全ですが、すぐにでも取り組むことが出来るという点ではそうした機能を活用するのも一つの手でしょう。
認知の歪みだけでなく、身体的な不調も抱えられているとのことなので、可能であれば心療内科などで一度専門医に診ていただけると改善も早いかなと感じます。 特に睡眠の乱れはダイレクトに精神面にも影響します。もしかすると、しっかりと眠れるようになることで物事への捉え方も変わってくるところがあるかもしれません。 いずれにしても、にゃども25さんにとって無理なくできるところから、少しずつでも楽になっていけるといいですね。 また何かお困りのことがございましたら、いつでもマインドカフェをご活用ください。