お話の詳細
メンタルヘルス
匿名さん
16日前
死にたいけど怖い
3年前から一人暮らししていましたが、何も出来なくなってしまってから実家に居ます。 未来が怖くて毎日死ぬことを考えます。 ですが、2度死ぬのに失敗している事もあり死ぬのも怖いです。 生きていくのも怖い。 産まれてきたくなかった。 安心できる場所がない。 境界性パーソナリティ障害を抱えながら真っ当に生きていける気がしない。 一人でちゃんと仕事をして生きていきたい。 でも、もう何も頑張りたくない。 何も出来ない。 どうしたらいいんでしょうか。
不安ストレス強迫観念うつ無気力
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専門家プロフィール
滝 真樹子 さんの専門回答
13日前
「曖昧」を受け入れられない辛さ
#うつ #メンタルヘルス #パーソナリティ
こんにちは、臨床心理士・公認心理師の滝と申します。何人かの方が心配して「専門家におすすめ」をしてくださいました。私も投稿を読んで心配になり、コメントしています。
[今回の悩み]
投稿をしてくださった方は過去に自殺未遂歴があり、実家で暮らす現在も、死にたい思いが消えずに苦しんでいらっしゃるとのこと。仕事をして一人で生きていきたい思いがあるものの、境界性パーソナリティ障害を抱えてやっていける気がせず、何もできないという辛い状況にいらっしゃるのですね。もうどうしたら良いのか分からないという苦しい思いを吐露してくださいました。
[悩みの原因・分析]
境界性パーソナリティを抱えている方は、0か100、白か黒かという思考に陥ることが多く、間の「適当さ」「曖昧さ」に留まることができません。そのため一度信じられないと思うととことん信じられなくなってしまったり、ダメだと思ったら徹底的にダメだと感じてしまうという生きにくさを抱えています。複雑な人間社会では「適当なところで良いか」「この辺にしておこう」という「中間」に留めておくことでうまく乗り切れることも多いのですが、曖昧さを受け入れられないためにそれができず、辛い思いをすることが多いのではないでしょうか。人間関係においても仕事においてもその白黒思考のため、相手を信じられなかったり自分を否定してしまったりして、なかなか長続きしないことも多いです。 頑張って一人暮らしをされていたものの、現在はご実家に戻って療養をされているとのこと。様々な生きづらさを抱え、孤独な戦いを続けていらっしゃることと思います。パーソナリティの問題は解決の難しい根の深い課題ではありますが、コメントを通じて何か少しでもヒントになるようなことがあれば幸いです。
[やってみましょう!]
境界性パーソナリティ障害については、気分の変動が激しかったり対人不安、自己否定が強かったりするというその特性から、なかなか精神科での治療にも繋がらなかったり、長続きしなかったりという特徴があります。本当は助けを求めているのに、どうしても人を信じられない、自分を信じきれないという所があって、回復に繋がらない。そんな状況は、ご本人にとってとても辛く孤独な戦いのように思います。医療従事者の方としても、こちらの思いが届けられなかったり、適切な形で支援を届けることができなかったりして、もどかしい思いをすることが多いです。 今は何も頑張る気が起きない日々とのことですが、投稿からは、そんな中でもいつかは一人で仕事をして生きていきたいという心の叫びのようなものが感じられました。前述したようになかなか治療が軌道に乗らないということも多いのですが、当事者同士で支え合う自助グループや家族会などもあります。同じ境遇の人同士で体験を語り合ったり、情報共有をしたりする中で、徐々に自分のことを見つめ直して皆と一緒に頑張っていこうという気持ちになることもあります。ご家族の協力が得られれば、家族会に参加してもらうというのも良いかもしれません。もし良かったら調べてみてくださいね。 仕事をするにあたり、対人関係で課題を抱えているようであれば、そういった場所でSST(ソーシャルスキルトレーニング)を受けるというのも一つの方法です。気分が安定せず、何か起きた時にどうしても攻撃的になってしまったり、自己否定をしてしまったりという場面もあるかもしれません。そういった場合の対処法を、SSTで学んだり練習したりすることができます。今はまだ難しいかもしれませんが、少し前向きな気持ちになってきた時に検討してみても良いのではないでしょうか。漫画が原作のドラマ「Shrink」の中でも、パーソナリティ障害を抱えた方がSSTに参加する場面が描かれていました。参考になる部分もあるかと思いますので、もし良かったらネット配信等で見てみてくださいね。
何もできる気がせず、絶望的な気持ちになる時もあるかと思います。でも、あなたはこういった場所に自分の思いを投稿し、生きたいという気持ちや助けを求められる強さを持った方です。きっといつか誰かを信頼し、きちんと頼ることによって回復を目指し、ご自分の力で仕事に向かえる日が来ると信じています。焦らず、少しずつできることを探していってほしいなと思います。季節の変わり目ですので、どうぞご自愛ください。