パニック障害を発症し、アダルトチルドレンの治療のために認知行動療法を続けてこられたというくみコロりさん。未だに自分の気持ちを人に伝えることは苦手なものの、きちんと感情を認めてあげて、人に聞いてもらうこともできるようになってきたのですね。ですが職場では嫌なことを言ってくる人がいて、どのように対処したら良いか悩んでいらっしゃるようです。帰宅後に職場での嫌なことを思い出すのは負担がかかるため、紙に書く以外で抑圧した気持ちを解消する方法はないだろうかというご質問を投稿してくださいました。

投稿を拝見し、くみコロりさんがご自身の性格やアダルトチルドレンという性質と向き合い、根本原因の解決のために様々な努力を続けてこられたことが伝わってきました。カウンセリングで認知行動療法を続けたり、ご自身でも色々と工夫されたりして、できるようになったことがたくさん増えてきたのですね。本当にご自身の努力の成果だと思います。今までよく頑張ってこられました。 嫌なことを言われて気持ちに蓋をしたままでいると、心にモヤモヤができてストレスが溜まってしまいますよね。何か良い対処法がないか、一緒に考えてみましょう。

確かに紙に書いて書き出してみるというのは、気持ちの整理をして、今後の対応を考える上でも効果的な方法です。でも、家に帰ってから職場であったことを思い出すのは負担だと感じていらっしゃるのですね。それでは職場でそういう状況になった時、その都度パソコンのメモやメールの下書き等を利用して、起きたことや自分の気持ちを簡単にまとめてみるのはいかがでしょう。今はまだその気持ちを伝えることはできなくても、今後これ位だったら言えそうとか、自分はこんなことを気にしているんだなといったことを振り返る材料となります。 人に自分の気持ちを伝えることは苦手でも、これまでにたくさんのことを成し遂げて前に進んできたくみコロりさんですので、少しずつ練習を重ねることで、いつか相手に自分の考え・感情を主張することができるようになるかもしれません。まずは小さなことからスモールステップで、相手に思っていることを伝える練習をしてみるというのも一つの方法です。自分の気持ちを最初から伝えるというのはハードルが高いですので、例えばちょっとしたお願い事を伝えるということから始めてみるというのも良いかと思います。または何か理不尽な要求や頼まれごとをされた時に、断る練習というのでも良いと思います。小さなことから少しずつ、相手に自分の要求を伝えたり、嫌なことは断ったりということから始めてみてはいかがでしょうか。 また、嫌なことを言われた時に、相手がその発言をした背景について客観的に捉えてみるというのも役に立つかもしれません。もし自分の仕事に対して指摘しているのであれば、多少は難癖をつけられている部分があったとしても、何か自分に足りていないところがあったのかどうか振り返ってみるというのも良いかと思います。その上で何か足りなかった点があれば一旦素直に受け入れてみて「ご指摘ありがとうございます」と返してみると、プラスのコミュニケーションが生まれます。どう考えても悪口だと感じるような発言が複数の人から出ている場合には、何がその状況を引き起こしているのかを分析してみても良いかもしれません。チーム全体でストレスが溜まっていて、誰かを悪者にすることがストレス発散方法となっている場合もありますし、誰か一人が中心人物となっていてそれに従わなければいけない雰囲気になっている可能性もあります。職場というのは小さなコミュニティですので、複数の人から悪口を言われている状態の背景には何かしらのネガティブな力が集団に作用していることも多いです。一旦離れた所から客観的に見てみると、自分の心が傷つくことを多少避けられるかもしれません。どうしても嫌なことを言われる状況が改善しないようであれば、職場のハラスメント相談に話をしに行ったり、上司に相談したりといったことも視野に入れてみても良いかと思います。

長年積み重ねてきた対人関係やコミュニケーションのパターンを変えていくというのは、とても時間のかかる作業です。ですがくみコロりさんはご自身の力で努力し、少しずつ前に進んでいる過程だと思いますので、きっとこれからも良い方向に変えていける力があると信じています。 機会があれば、こちらでのカウンセリングの利用もご検討ください。くみコロりさんがストレスを溜め込み過ぎず、心穏やかに毎日を送ることができますことを願っています。