深夜まで働いて疲れた頭が、糖分が足りず求めるときのように、また孤独を埋めたがる。
疲れるとこうして強欲になるからいけない。
物ならいい。買えば済むし、身の程に合わないものでも自分が困るだけだ。
駄目なのは、人だ。人を欲するのはよくない。
相手の何もかもを無視してしまいかねない、おそろしい欲だ。
言葉が、声が、感情が、ぬくもりが、欲しいけれど、理性のリードを擦りきらしてはいけない。
だが、自分が欲されるのは嬉しい。おかしな話だ。
私が欲することを嬉しいと思ってくれる魔法が使えたら話は簡単だけれど、そんなことを思う時点でもう欲深いと分かっているのだ。