仕事の日の朝、起きるのがつらい。布団の中で動こうとしない体をなんとか動かして起きる。起きると胃の辺りが常にムカムカして気持ち悪い。朝ごはんを無心で口に詰め込んで飲み込む。食べるとさらに胃の気持ち悪さを感じる気がする。家を出なければいけない時間が近づくと、よりいっそう強くなる胃のむかつき、加えて動悸が激しくなる。休んではいけないと、どこからともなく言ってくる謎の声に引きづられるように職場へ向かう。常に感じる動悸と吐き気、しかし職場へ向かう自分の足は止まってくれない。職場について仕事に取りかかろうとするも、頭にモヤがかかったように思考がままならない。何から手をつけて良いのかわからない。そんな状態でその日の必要最低限の仕事はなんとかこなせているのだから不思議だ。自分が自分ではないようだ。定時が近づくと、少しばかり気分は落ち着いてくるように思う。職場を出て、車を運転して自宅へ向かう。道路の移動渋滞、無理な追い越しをしてくる車、そんなちょっとした事にも苛立ってしまう。苛立ちが通り過ぎると、突然襲ってくる明日への不安感とよくわからない虚しさで涙が止まらない。前はこんなかに感情が不安定になるなんてことなかったはずだ。何かがおかしくなってきているのかもしれない。