ドイツで働いている幼馴染みが、確定申告の為帰国してきた。
久しぶりに電話で話したが、内容は近況では無く昔の話ばかり。
僕は小、中、の頃の記憶が曖昧だったが、幼馴染みの口から出た名前により、思い出したくない記憶が一気に、しかもリアルに溢れてきた。
幼馴染みが口にする名前のほとんどが僕に嫌がらせをしたり、面倒な事を丸投げしてきたり、シカトしてきたりした、記憶から消し去っていた名前だった。
僕は
「思い出したくない名前だからその話題はやめてくれ」
と言ったが、幼馴染みはそいつらを擁護し始めた。
「君が人気者だったから、気を引きたかっただけだよ。悪気は無いよ。」
悪気が無ければ何をしても許されるのか?
あれから何十年も経っているが、今、そいつらが目の前に居たら、僕は有無を言わさずぶっ飛ばす。
それくらい僕にダメージを与えながら、謝罪の一つも出来ない奴らを許せ?
冗談じゃない!
僕は今、幼馴染みの発言からほぼ寝たきりだ。
こうならないようにブラックボックスにしまって目につかない場所に隠していたのに。
さっさとドイツに帰って、もう日本には帰って来るな!
お前は心が無いただのイキモノだ。
心が狭くて構わない。
僕は、大切にする価値が有る人間とだけ接していたい。