物心ついた時から死にたくて、思春期を終える頃には「30歳になったら死のう」と決めていた。
姉の友人がそのような自死をしたことも記憶に残っていたから。
「死ぬこと=ゴール」まで頑張って生きればいい、生きる期限があるということが、生きるモチベーションになっていた。
ところが2年前、猫を飼った。
これがまた可愛くて仕方なく、「愛されることしか知らない生き物」がそばにいるのが、とてつもない癒しになった。
1年前、もう1匹猫が増えた。
2匹とも保護猫。
1匹は砂埃がひどい農家で繁殖し、死にかけていたところを、2匹目は台風がくる直前に。
カンカン照りの夏、凍えるように寒い冬、部屋ですやすや寝ている猫を見るたびに、「うちに来てよかった?」と聞いてしまう。
猫が生きる意味になった。
猫によって寿命が延びた。
また10年20年、すぐ死にたくなる日々だけど、頑張って生きられるようエールをください。